猫がトイレ以外のところで粗相する理由は？

猫がトイレ以外の場所で粗相をすることに手をこまねく飼い主さんは少なくありません。ですが、それは何かしら猫からの合図なのかもしれません。

猫がトイレ以外のところで粗相する理由は？

猫を飼っている人は、自分の猫がトイレの外で排泄してしまうことに悩まされることがあります。しかし、この異常な行動が、医学的あるいは精神的に何か問題があることを飼い主に伝える方法のひとつであることを知っておくと役に立ちます。

尿路感染症などの身体的な病気は、不適切な排尿の一般的な原因の1つです。膀胱結石、腎臓病、感染症など、猫が不快に感じる病気はほかにもたくさんあります。特に腎臓や肝臓に問題があると、水を飲む量が増え、トイレに行く回数が増えるため、我慢できずにしてしまったという可能性もあります。そのため、トイレに行く時間が短くなったり、トイレが早く汚れてしまったりして、トイレがきれいになるまで別の場所で用を足すようになることがあります。また、膀胱に直接関係ない場合でも、糖尿病や関節炎など他の病気によって不適切な場所で排尿することがあります。特にシニアのペットは、運動能力や認知機能が低下するため、トイレのトラブルが起こりやすくなります。高齢の猫にとっては、単にトイレに入りにくくなっただけかもしれませんし、シニア期に脳の機能が変化することで混乱してしまうこともあるかもしれません。  猫がトイレの外で排尿してしまうのは、身体的な問題だけではありません。ストレスや不安を感じると、トイレの場所など、ペットのさまざまな行動が変化することがあります。来客などの小さな変化でも猫はストレスを感じますし、新しいペットを飼い始めたり、引っ越しをしたりといった大きな変化も、いつもと違う行動を起こすきっかけになることは確かです。また、新しいペットや人に脅威を感じると、家の中の場所に尿でマーキングする猫もいます。

猫が突然トイレの外で排泄するようになったら、何か異常があるサインだと考えてください。もし、行動が変わらない場合は、動物病院に連れて行き、身体的な病気を除外するために検査をしてもらいましょう。健康であれば、トイレの問題を引き起こしているストレス要因に対処する必要があります。トイレは清潔に保ち、ペットが快適に過ごせるよう、家の中の目立たない場所に置いてください。ペットにも好みがあるため、さまざまな種類のトイレ砂を試してみてください。移動が困難なシニアのペットの場合は、乗り越える部分が低く、さらに上部が開いているトレイを試してみてください。猫がトイレ以外で排泄する場所を隠したり、その場所に直接トイレを置いたりしてください。また、消臭スプレーで臭いを消すのもいい案です。匂いが残っているとそこで排泄を続けるようになることもあります。多頭飼いのご家庭では、新しいペットを迎える前に、家の中に複数のトイレを設置し、猫にそのトイレを使わせるようにしましょう。